「プラザ合意」の歴史が反転か/ 戻らぬ円安と訪日客の多様化の背景
観光地を外国人観光客が席巻

京都・伏見稲荷大社で。アジア各国のほか、米欧、中東など多くの地域からの観光客が訪れていた(筆者撮影)
先日、久しぶりに訪れた京都の観光スポットはどこも外国人観光客でいっぱいだった。日中関係の悪化で中国人観光客は激減していたが、それを補うくらい実にさまざまな国からのインバウンド需要があった。
日本政府観光局(JNTO)によると、5月の訪日外国人の数は356万人を数えた。中国人観光客が6割減った影響で総数こそ前年同月比3.6%減だったものの、韓国、台湾、米国、マレーシア、インド、豪州、英国、フランス、ドイツなど19の国・地域からの訪問客数が5月として過去最高を記録した。各国・各地域からまんべんなく増やしたことで、中国人観光客の減少分をほぼ補ったことになる。
主な国・地域からの1~5月の累計訪問客数の上位は下記の通りだった。カッコ内は前年同期比伸び率(▼はマイナス)。
①韓国 489万人(20.6%)
②台湾 330万人(22.3%)
③中国 172万人(▼56.2%)
④米国 147万人(8.2%)
⑤香港 108万人(▼1.8%)
⑥タイ 66万人(4.5%)
観光産業が活況を呈し、世界で日本の人気が高まることはもちろん歓迎すべきことだ。ただ、東アジアや東南アジアからも、欧米からも、そして中東やインドからもまんべんなく観光客が増えているのには理由がある。超円安、それも米ドルに対してだけでなく、あらゆる国々の通貨に対して円は一人負け状態なのだ。