日米協調介入で露呈した円と日本国債の重大危機/消費税減税でますます円は弱くなる
円防衛のために日米政府が先週、異例の協調介入に踏み切った。トランプ米大統領は「我々は常に日本の味方」だと言う。これは額面通りには受け取らない方がいい。そこには同盟関係以外のどんな事情があったのか。円相場の行方に影響する日本銀行の利上げは、今後どうなるのか。円はこの先、底抜けしてしまうことはないのか。先週の日銀総裁会見の結果も踏まえ、現時点で分かっていることを解説したい。
原 真人
2026.08.07
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円は米ドルだけでなく、ユーロやポンド、人民元に対しても安くなっている
サプライズの日米協調介入
先週の主な動きをざっと振り返ろう。
7月30日夕、高市早苗首相が食品の消費税率8%を1%に引き下げる方針を正式に表明した。
30日夜、日本の財務省が円買いドル売りの為替介入に乗り出した。円は1ドル=163円台から、一時157円まで値上がりした。
31日、日銀が政策金利1.0%の現状維持を決定。同日夕、植田和男総裁は記者会見で、利上げペースを加速する可能性を示唆した。だが為替市場はそれほど反応しなかった。
31日夜、日米政府が協調介入に踏み切った。米国政府が円買い(ユーロ売り)に乗り出し、日本の単独介入より一段と強いメッセージを市場に発した。一時155円台まで円高ドル安が進んだ。
為替介入を原則やらない米国政府が異例の協調介入に乗り出したことは、それなりにマーケットにショックを与えた。これは「日米同盟」の成果なのだろうか。トランプ大統領はこう言う。
「日本は我々に友好的だった。我々は常に日本の味方だ」
まあ、これはどこまで本音かわからないトランプ流社交辞令だろうが、次の発言には本音が含まれていると思う。
「日本の通貨は弱含んでおり(日本は米国に)少し支援を求めていた」
(トランプ米大統領)
日本は米国に支援を求めていた――。