政権に忖度する日銀の「こわごわ利上げ」 これでは円下落は止まらない

日本銀行が政策金利を31年ぶりの高水準となる1.0%に引き上げた。だがこの程度では1ドル=160円という超円安の転換には明らかに力不足だ。日銀はいまだに政権や国民の批判を恐れつつ、こわごわと引き締め政策を進めようとしているようだ。植田総裁が病欠という異例の金融政策決定会合。総裁の代わりに記者会見のスポークスマンを務めたのは内田副総裁だった。今回の会合と記者会見のポイントをまとめたい。
原 真人 2026.06.19
読者限定
植田総裁に代わって記者会見に立った内田副総裁、2026年6月16日、日銀本店で

植田総裁に代わって記者会見に立った内田副総裁、2026年6月16日、日銀本店で

 今回の日銀の利上げについて、まずは政策評価をしたい。細かい技術的な説明は省き、ざっくりとポイントをまとめてみた。次のようなところだろうか。

①利上げ後の政策金利1.0%でも物価高を抑える効果は乏しい

②日銀はスローペースながらも利上げ継続の姿勢は維持

③今後の政策のフリーハンドを確保しつつ政権に気遣いも

 一つずつ説明していこう。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、3497文字あります。

すでに登録された方はこちら

読者限定
サナエノミクスは本当に変わったか/トランプ大統領に叱られて一時避難する...
読者限定
近日発売『異次元緩和 経済敗戦と背徳者たち』の中身をチラ見せ/「リフレ...
読者限定
【臨時便】日銀が政策金利を1.25%に引き上げ/決定内容と植田総裁会見...
読者限定
拙著『異次元緩和 経済敗戦と背徳者たち』vs.黒田前総裁『独白』が問う...
読者限定
米ベッセント長官「リフレやめるべきだ」の波紋/「円安上等」と抵抗する高...
読者限定
金融危機時のような日本/ベッセント米財務長官の剣幕に片山財務相も植田総...
読者限定
読売新聞「渡辺恒雄文庫」見学記と、ナベツネ氏から私の記事が批判された話...
読者限定
悲劇の日銀総裁・白川方明氏『通貨に信用を刻印する』を読む/中央銀行に独...